研究大会事務局からのお知らせです。
お待たせいたしました。6月29日~30日に大妻女子大学にて行われる、ホリスティック教育研究大会2013のプログラムの詳細が確定いたしましたので、ご案内させていただきます。
プログラム詳細の終わりに参加申し込みに関するお知らせもございますので、そちらについてもご確認いただけますよう、よろしくお願い申し上げます。
ホリスティック教育研究大会2013
「実践と研究をいかにつなげるか」
2013年6月29日(土)・6月30日(日)、於:大妻女子大学・千代田キャンパス
〈アクセス〉
大妻女子大学・千代田キャンパス(東京都千代田区三番町12)
JR・地下鉄「市ヶ谷」駅より徒歩10分
〈プログラム〉
【1日目】(6月29日(土)…13:00~16:00/
本館4階E468教室)
◇日本ホリスティック教育協会運営委員会
協会の運営に関わるさまざまなことを話し合う場ですが、例年、運営委員だけではなく、会員の皆様も自由に参加できるオープンなスタイルで開催しています。会員の皆様のご意見を反映させる機会でもありますので、ぜひご参加ください。
【2日目】(6月30日(日)...10:00~16:30/
大学校舎1階C182教室)
(※日曜日のため大学校舎正面玄関は閉まっております。北口よりお入りください)
◇口頭発表(午前の部...10:00~12:00)
1.シュタイナー学校のエポック授業におけるホリスティックな展開
―4年『古事記』の授業事例から―
不二陽子(学校法人シュタイナー学園高等部・国語科教員)
国数理社の理論科目を学ぶエポック授業(毎日100分続きで同一科目を約3週間学ぶ集中形式の授業)で、どのように子どもの全体性(知情意)にバランスよく働きかける授業形成の工夫がなされているかを、4年『古事記』の授業実践を踏まえて考察し、シュタイナーの授業方法論の特質を明らかにする。
2.屋久島にある通信制高校で実践しているホリスティック教育「人(他者)・自然・自分」
伊藤潤(学校法人KTC学園)・小森伸一(東京学芸大学)
世界自然遺産「屋久島」にある通信制高校で実践している教育活動がある。2005年の開校以降、のべ約1万人の生徒が日本全国から屋久島を訪れ、「人(他者)・自然・自分」というテーマの下、約1週間に渡るスクーリングに取り組んでいる。そこで彼らが感じ得ているホリスティックな学びを発表する。
3. 保育者養成における「ひと・もの・こと」に出会う体験型学習プログラムに関する実証的研究
近藤千草・内海崎貴子・藤川志つ子(川村学園女子大学)
卒業後も成長し続けられるような保育者としてのアイデンティティを獲得すると共に、保育に関わる理論と実践の往還的関係を学ぶことのできる保育者が今日求められている。保育者としての適性を見つめ、自己を振り返り、経験と反省による知識や価値の再構成を図るためのホリスティックな体験型学習プログラムを構成し、その有効性を検証する。
4. 新たな疾走指導法の検証―実践家としての立場からのアプローチ―
民内利昭(東京大学大学院・博士課程)
従来、体育指導で行われてきたもも上げ・地面を蹴る疾走指導法は、スポーツ科学の研究により否定されている。しかし新たな指導法は、スポーツ科学からは提示されていない。筆者は新たな疾走指導法を開発し、実践と研究を行いながらその検証を行っている。今回は実践家としての実践と研究をつなぐ試みについての発表を行う。
◇ポスター発表(質疑セッション...12:20~12:50)
1. 橋詰良一「家なき幼稚園」における教育実践-教育空間としての自然-
米津美香(東京大学大学院・博士課程)
「家なき幼稚園」の実践は、大正11年に橋詰良一が大阪府池田市において始めた、自然と児童愛を中心に据えた試みである。この試みは、園外保育・野外保育の先駆け的存在であるとともに、森の幼稚園の実践との連続性が示唆される。本発表では彼の初期の実践に着目し、教育という営みが自然を媒介として子どもの日々の生活とともに生み出される様相を明らかにしたい。
2. 福祉領域における援助者の自己覚知に基づいた学習
-現場介護福祉士を対象とした研修を事例として-
大山博幸(十文字学園女子大学)
近年の自己覚知論や人間性心理学、特にニュー・カウンセリングの理論から自己覚知の論点を整理し、そこから福祉領域における援助者の自己覚知に基づいた学習の領域を4つに区分し明示、提案した。また自己覚知に基づいた学習の実際の事例として、平成24年12月に行われたS県の事業である認定介護福祉士養成研修本講義受講者を対象とした研修での筆者の取り組みを紹介する。
3. ゲーテ自然科学の実践的応用としての「フォルメン線描」
―シュタイナーの「フォルメン」とクレーの「フォルムング」―
井藤元(大阪成蹊短期大学)
本報告はゲーテ、クレーとの比較を通じて、シュタイナーの「フォルメン」を検討するものである。ゲーテ、シュタイナー、クレーの形成する磁場において「フォルメン」を分析し「フォルメン」をゲーテ自然科学の実践的応用として吟味する。これにより人智学的意味づけとは別の仕方で「フォルメン」の意義が説明可能になる。
4. 規律=訓練としての点前
:フーコーの理論的検討と茶道のテキスト分析を通じて
蒲生諒太(京都大学大学院教育学研究科・臨床教育学専攻)
茶道の点前がミシェル・フーコーの規律=訓練であるという研究がある。確かに点前に規律=訓練的な特徴が見られるが、点前を通して従順な身体が作られるとは考えにくい。本研究ではこの問題を突破口に規律=訓練についての理論検討と点前のテキスト分析を通じ、規律=訓練としての点前の基本構造を明らかにする。
◇口頭発表(午後の部...13:00~15:00)
1. 障害とアートを結ぶもの―ジオラマ制作の実践―
金田卓也(大妻女子大学)・遠藤信也(東京大学大学院・博士課程)・
堤俊英(聖路加看護大学・非常勤講師)
アウトサイダーアートというジャンルがあるが、障害をもつ者たちにとって芸術的表現はどのような教育的意味があるのだろうか。障害とアートに関する諸概念を整理し、発表者たちが2012年4月より隔週で行ってきた発達障害のある16歳の男の子とのジオラマ制作の実践過程について検討する。
2. ひとり親就労支援事業におけるホリスティック・アプローチ
~母・女性・人間としての総合的支援が子ども支援にもなる~
金香百合(ホリスティック教育実践研究所)
2012年度大阪府豊中市ひとり親就労支援事業の中で実施した「総合演習」について発表する。離婚率が高まり、母子家庭が増加している。そこでの経済的問題は深刻であり、「女性の貧困」は即「子どもの貧困」につながっている。 そのため就労支援が重要であるが、目の前の就労支援だけでは不十分で、ホリスティックなアプローチを取り入れた本事業の意味を考える。
3. にいがたの震災地に蘇った‘地域力’
佐川通(学校の森総合研究所)
新潟県中越大震災から8年、復旧・復興にとりくんだ結果、安定した生活に戻りつつある。生死を揺るがした恐怖の体験は、いま「いのちのつながり」を生かす「地域力」として蘇り、「東日本被災者の迎い入れ」や「コミュニティの中の学校、学校の中のコミュニティ」として地域に根を降ろしている。その実践例を紹介する。
4. マインドフルネスによる自己改革からの紛争転換
―イスラエルにおけるもう一つの非暴力平和活動―
吉村季利子(大阪大学大学院国際公共政策研究科・博士後期課程)
仏教的内省による自己変革の紛争転換の手段としての可能性を調査するため、2013年2月下旬、イスラエルのキブツ・アインドールで現地のユダヤ人を対象に開催されたマインドフルネスの実践:自らの本質に触れる―Touching Your True Natureに参加した。これを中間報告としてまとめ、発表する。
◇口頭発表+ポスター発表(総括セッション...15:30~16:30)
午前・午後の口頭発表およびポスター発表も踏まえた総合討議を行います。発表者間だけでなく、フロア参加者も含めた双方向的な対話を深めてまいりたいと思います。
〈大会期間中の注意点〉
1)2日目終了後に懇親会を予定しています。参加費等は当日お知らせいたします。
2)近くにコンビニはありますが、オフィス街にあるキャンパスのため日曜日にはお休みの店も多いので、昼休みに店を探しに外に出ると、午後の部開始までに戻って来られなくなってしまうかもしれません。各自、昼食を持参されることをお勧めします。
3)今回は、エコモードのセルフサービス型の大会運営を試みる関係上、当日、会場案内の立て看板等はとくに設けませんが、不明な点などありましたら、携帯090-6549-1269 までお願いいたします。
〈参加申込方法〉
①.参加者の氏名(所属等)
②.参加者の区別:一般(2,000円)
会員および学生(1,000円)
③.参加者の連絡先: 〒住所・TEL/FAX・E-mail
④.参加希望日: A:両日参加 B:6月29日のみ参加 C:6月30日のみ参加
※なお、頂いた個人情報は大会運営等協会からの連絡以外に使用いたしません。
〈問い合わせ先〉
研究大会に関するお問い合わせは、下記のEメールまたはFAXまでご連絡願えますよう、よろしくお願いいたします。
E-mail holistic.edu.soc.jp [at] gmail.com ([at]をアットマークに変更してください)
FAX 042-329-7620
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